實際案例

Show Case

實際裝機案例-日本千葉船橋市立小栗原小學

2015-03-19

 

船橋市立小栗原小学校(久保昌也校長・千葉県)では、現在設置している正門、北門、東門、昇降口計4台のアナログ式防犯カメラに加え、台湾企業A-TEC SUBSYSTEMの防犯カメラ「SUDCF112」と「BDVB2220BL」を校内の昇降口に導入し、児童の更なる安全・安心を強化する。導入に至る経緯や導入後の利便性などについて、萩谷高史教頭と久保昌也校長に聞いた。

 

 

 

死角も確認可能に

久保校長は「これまでも校内に4台ほどにアナログの防犯カメラを設置していたが、保護者や教員からは、防犯カメラの設置数が不十分、もっと多くの場所で児童の安全を確認することが重要であるという意見が出ていた」と話す。

 現在導入済みの防犯カメラは●年に設置したもの。アナログ式で映像が不鮮明な部分も多かった。また、出入り口に設置していたものの校内の配置が不十分で、起こり得る事故などに対しての安全対策が求められていたという。

そこで、今回新しく防犯カメラを導入。設置場所は生徒の出入りが最も多い校内の昇降口の2箇所だ。昇降口から校庭までが録画できるよう、高さ約2.5メートルの場所に設置。ここであれば現在導入済みのアナログカメラの死角も確認できると決めた。

昇降口での設置について萩谷教頭は「遊具や木々、日差しの影響で死角になってしまう箇所も少なからず存在していた。本製品の設置により、職員室内から校庭全体やこれまで死角であった場所、昇降口の全てをモニターでチェックすることができ、児童の安全を確認する教員側の安心にも繋がる」と話す。

 カメラの映像は職員室で確認できる。児童に何かあった場合でも近くでモニターを見た教員が即座に駆けつけられるようになったという。

 

ccHDtvを導入

今回設置した防犯カメラ「SUDCF112」と「BDVB2220BL」は、ccHDtv方式の防犯カメラだ。ccHDtv(=Closed Circuit High Definition Tele Vision)とは、ヨーロッパなどで使われているデジタルTVの規格(DVB-T)の技術を利用した方式。高精細な映像を再現できる点、アナログカメラ設置時に使用していた同軸ケーブルを交換する必要なく設置できる。

「今後アナログからデジタルへの変更も見据えながらの設置を考慮する場合、簡単にccHDtvにアップグレードできる点は大きなメリットであると感じた。安価な同軸ケーブルでフルHDの映像と一緒にオーディオ信号を送ることができる。夜間でも鮮明に写るセンサーを使用しているので人物特定がしやすいことなども大きな魅力」と萩谷教頭は言う。

さらに、ccHDtvでは、1本の同軸ケーブルで最大16個のカメラをDVR接続でき、ケーブルも最大500mまで対応が可能。1本の同軸ケーブル上に複数の防犯カメラが接続できれば、頻繁なメンテナンスや複雑で専門的な知識はそれほど必要としない。

 導入後は、防犯カメラの設置を幅広く告知。学校周辺で定期的に見かけられた不審者の目撃情報や、下校後に起きることもあった上履きの紛失や盗難の頻度も減少傾向にあるという。防犯カメラの設置だけではなく、その周知を図ることは犯罪抑止にも繋がる効果がある。

 

「万が一」に備える

 ccHDtv「SUDCF112」と「BDVB2220BL」の導入に当たり久保昌也校長は「これまでも地域で防犯パトロール重点地域の設定など防犯安全対策をしてきたが、昨今の児童が巻き込まれる事件の詳細を知り、これまでの準備では児童の安全確保は不十分だと考え直した。本製品はカメラ本体が安価なことに加え設置も簡易、従来の防犯カメラと使用方法が同様で誰でも使い勝手が良いという点から即座に導入を決めた。船橋市も防犯に関しては様々な取り組みをしており、今後も市との連携を継続しながら本製品の有効活用をして安全を保ち続けたい」と話す。

機械に詳しくない教員でも職員室内で手軽に確認と操作ができ、情報を共有できる。教員・保護者などからの更なる要望や、今後の運用の効果次第ではカメラの台数を増やす検討もする考えだ。

「事件・事故を未然に防ぐための準備については、過剰すぎるということはない。今後も児童が安心して学べる環境作りを目指し、常に『万が一』に備える対策を徹底したい」と話す。